SOCOM MK23は、ヘッケラー&コッホGmbH社が開発した 特殊部隊用の高性能ピストルであり、 US SOCOMが採用した為にこのような名称になっている。
MK23は高性能と耐久性を追求する為の工夫が随所に見られる。 先ず、全体として大柄なハンドガンだが、これは 耐久性を求める為に肉厚になっている事等に要因する。 各種アクセサリーとの親和性も高い。 銃口はサプレッサー等のアクセサリーを簡単に装着すべく ネジが切られ、フレーム下部はレール形状になっており、 レーザーモジュールやフラッシュライトが装着可能である。 ハンマーはダブルアクション方式であり、デコッキングレバーも備えている。 デコッキングレバーとは、 フルコック状態のハンマーを、ハーフコック位置まで戻すレバーである。 ダブルアクションなのだからコック位置に関係なく 撃つ事が可能だが、シングルアクションとダブルアクションでは トリガープルが倍以上違う。 ハンマーが剥きだしの銃ならば、デコッキングレバーを備えていなくとも、 ハンマーを指で押さえつつ引金を引く事によりコックの解除は一応可能である。 しかし万一暴発したら危険である。 デコッキングレバー実用性と安全性を兼ね備えているのである。 また、セフティ、デコッキングレバーともにハンマーが起きている状態でしか 作動しない。 極めつけに命中精度も高く、競技用の銃に匹敵する。
開発の背景には、SOCOMが1990年に開始した OHWS 計画がある。 CQB が効果的であったから高性能ハンドガンが必要だったのである。 H&K社は開発中であったUSPをベースに、 ソーコムピストルのプロトタイプを完成させ、納品する。 その後、テストと改良を繰り返し、 遂に1996年に量産モデルが納入された。 ところで、H&K一社だけが開発を要請されたのではなく、 他にコルト社がある。 コルト社はダブルイーグルをベースに、コルト ソーコムピストルを 開発したものの、テストの結果、惜しくも敗れる。
項目 | 内容 |
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名称 | H&K SOCOM Mark23 |
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分類 | 拳銃/半自動拳銃 |
口径 | 45口径 |
弾薬 | 45ACP |
装弾数 | 12+1発、10+1発(市販) |
全長 | 245mm |
重量 | 1210g |
発売 | 1996年〜(特殊部隊用)、 1997年〜(コマーシャルモデル) |
価格 | $2,000(民間用) |
生産 | ドイツ(made in Germany) |
メーカー | H&K GmbH |
用途 | 特殊部隊、CQB |
更新日:2008/08/18